オーストラリアには非常に多くのビザ区分があり、「どのビザが自分に合っているのか分からない」という声をよくいただきます。
ビザ選びは、次のような要素によって最適解が変わります。
- 目的(学ぶ・働く・永住する)
- 年齢
- 英語力
- 職業
- 資金状況
ここでは、留学・就労・永住を目指す方が特に関わりやすい主要ビザを取り上げ、それぞれの費用・条件・使いどころを、実務で相談を受ける立場から丁寧に整理しました。
※金額はあくまで目安であり、家族帯同の有無や申請場所によって変動します。最新の正確な金額は必ず内務省(Department of Home Affairs)の公式サイトでご確認ください。
まず押さえたい「一時ビザ」と「永住ビザ」の違い
オーストラリアのビザは、大きく2つに分かれます。
| 区分 | 特徴 |
|---|---|
| 一時ビザ(Temporary) | 滞在・就労に期限がある(学生ビザ・ワーキングホリデー・卒業生ビザなど) |
| 永住ビザ(PR/Permanent) | 原則として無期限の居住・就労が認められ、市民権取得の土台になる(186・189など) |
多くの方は「一時ビザで滞在しながら要件を満たし、永住ビザへ移行する」という段階的なルートを取ります。
最初にゴール(永住したいのか、一定期間の就労経験が目的なのか)を決めておくと、遠回りを避けられます。
主要ビザの費用・条件 早見表
まずは全体像です。各ビザの詳細は、この下で一つずつ解説します。
| ビザ | 申請費用の目安 | 年齢 | 英語力の目安 |
|---|---|---|---|
| 学生ビザ(500) | 約 $2,050〜$2,500 | 制限なし | コースによる |
| ワーキングホリデー(417/462) | 約 $650 | 18〜30歳(一部35歳) | 不問〜要件あり |
| 卒業生ビザ(485) | 約 $5,750 | 原則35歳以下 | IELTS 6.5以上 |
| 技術独立ビザ(189) | 約 $4,765 | 45歳未満 | IELTS 6.0以上 |
| 雇用主指名ビザ(186) | 約 $4,770 | 45歳未満 | IELTS 6.0以上 |

学生ビザ(Subclass 500)
登録教育機関のフルタイムコースに在籍することを条件とする、留学の基本となるビザです。
| 申請費用 | 約 $2,050〜$2,500(語学学校のみはやや低め) |
|---|---|
| 期間 | 受講コースに応じて最長5〜6年程度 |
| 保険 | OSHC(学生保険)への加入が必須 |
| 就労 | 学期中は2週48時間以内/休暇中は無制限 |
ビザ期間はコース終了日を基準に、10ヶ月未満なら+1ヶ月、10ヶ月以上なら+2ヶ月が目安です。
留学そのものだけでなく、卒業生ビザや永住ルートへの「入口」として使われることも多いビザです。

ワーキングホリデービザ(Subclass 417/462)
18〜30歳(国によっては35歳まで)を対象に、旅行をしながら働けるビザです。
| 申請費用 | 約 $650 |
|---|---|
| 年齢 | 18〜30歳(一部の国は35歳まで) |
| 就労 | 可能(同一雇用主での就労には期間の制限あり) |
| 延長 | 指定業務に従事すると2年目・3年目のビザ(セカンド/サード)が可能 |
学生ビザへの切り替えや、そのまま就労・永住ルートを検討する方も多くいます。
卒業生ビザ(Subclass 485)
オーストラリアの教育機関を修了した留学生が、卒業後に就労経験を積むためのビザです。
| 申請費用 | 約 $5,750 |
|---|---|
| 年齢 | 原則35歳以下 |
| 就労 | 制限なし |
| 英語力 | IELTS 6.5以上が目安 |
大きく2つのストリームがあります。
- Graduate Work Stream:職業リスト上のスキルを学んだ場合。有効期間の目安は最大18ヶ月程度。
- Post-Study Work Stream:学士・修士・博士を2年以上のコースで修了した場合。学位に応じて2〜3年程度。
卒業後の就労経験は、永住ビザ申請の重要な材料になります。
技術独立ビザ(Subclass 189)
雇用主や州の指名を必要とせず、本人のスキルと点数で申請できる永住ビザです。
| 申請費用 | 約 $4,765 |
|---|---|
| 年齢 | 45歳未満 |
| 英語力 | IELTS 6.0以上(点数を上げると加点) |
| 選考 | ポイント制(EOI提出 → 招待制) |
年齢・英語力・学歴・職歴・オーストラリアでの就学経験などが点数化され、招待を受けて申請します。近年は必要点数が高くなる傾向があるため、加点要素を計画的に積み上げることが重要です。
雇用主指名ビザ(Subclass 186)
オーストラリアの雇用主から指名(スポンサー)を受けて申請する永住ビザです。
| 申請費用 | 約 $4,770 |
|---|---|
| 年齢 | 45歳未満 |
| 英語力 | IELTS 6.0以上が目安 |
| 条件 | 指定職業での雇用主のスポンサーが必要 |
就労ビザ(例:482)で経験を積んでから186へ移行するケースも一般的です。雇用主とビザ、双方の要件を満たす必要があります。

自分に合ったビザの選び方
ビザは「単体」で選ぶよりも、ゴールから逆算してルートとして組み立てるのがおすすめです。代表的な流れの例です。
- まず学ぶ:学生ビザ(500)
- 就労経験を積む:卒業生ビザ(485)や就労ビザ
- 永住する:189・186 など
どのビザから入るか、どの順番で進むかによって、費用も期間も大きく変わります。自己判断で遠回りをしないためにも、早い段階で専門家に相談するのが安心です。
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※本内容は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の法的助言ではありません。ビザのルール・費用・要件は予告なく変更される場合があります。最新かつ正確な情報はオーストラリア内務省(Department of Home Affairs)の公式ページをご確認いただくか、登録移民代理人(Registered Migration Agent)などの専門家にご相談ください。